気づけば、どこかにぶつけたか擦ったらしく、爪でひっかかるぐらいの傷がフレームに付いていました。
どうにかならないものか、と考えたので、メガネフレームの研磨経験は一度もありませんが、自分の持ちうる知識をフル稼働させた結果。
耐水ペーパーである程度、傷部分を研磨した後、コンパウンドで研磨すれば傷が綺麗さっぱり消えるハズ。
ということで、早速挑戦。
眼鏡フレームのキズ消しにあたって
まず、僕は、メガネ屋さんでも専門家でも何でもありません。
自分の眼鏡のフレームについた傷を消すにあたり、うまく行った方法をご紹介していますが、すべての眼鏡でうまくいくかどうかは一切わかりません。
あくまで、一つの事例として、ご覧ください。
トラブルが起きても、一切責任を負いませんので、やるかどうかは自己責任にてご判断ください。
今回の患者さん
今回の患者さんは、トム・フォードというブランドのメガネフレームです。
ブランド:トム・フォード
型番:TF5146
色番:003(ブラッククリスタル)
素材:プラスチック系素材(詳細は不明)
今回の修復用に用意したもの
・耐水ペーパー(一応、#300~#1,500まで色々な番手を用意)
・中目コンパウンド(3µm程度)
・細目コンパウンド(1µm程度)
・極細コンパウンド(1µm以下)
コンパウンドは、安かったので、99工房のトライアルセットを使用。
耐水ペーパーの目の細かいものでも、意外と削れてしまうので、光の反射で傷が見えるかなー?ぐらいの浅い傷なら、コンパウンドだけでも行けると思います。
今回は、ガッツリ爪が掛かる傷だったので、まずは傷の部分を耐水ペーパーである程度削ってから、コンパウンドで磨くことに。
レンズの取り外し
まず、削る前に、必ずレンズを取り外しましょう。
レンズの両サイドを抑え、レンズ中央部を親指で押し出しましょう。
レンズ表面のコーティングは非常に薄い皮膜でできているので、コンパウンドで磨こうものなら、スグにコーティングが剥がれます。
必ず、レンズを取り外してから、作業しましょう!
耐水ペーパーでキズ消し・研磨
いや、思ってた以上に削れてしまいます。
光沢のある黒ぶちメガネがみるみるうちに、研磨跡だらけのマットブラックになっていきます。
ここで一抹の不安が襲ってきます。
本当に、ツヤ出せるんだろうか…。
学生時代、バイクいじりが趣味だったので、アルミパーツの鏡面加工・バフがけ等を自分でやったりしてましたが、いかんせんプラスチックは初めてなので、本当にコンパウンドでツヤが出せるのか不安。
しかし、もう後戻り出来る状態では無いので、このメガネフレームを捨ててしまうつもりで、ガシガシ削って行きます。
そして、思ったこと。
#320とか荒い目のものは必要ない!
眼鏡フレームのプラスチックは#1,000前後のもので十分削れると思います。
最後に、#1,500、#2,000等の目の細かい耐水ペーパーで研磨した面を整えます。
そして、コンパウンドでの艶出し工程へ
コンパウンドで艶出し
99工房のコンパウンドの荒いものから使っていきます。
まずは、3µmのコンパウンド(傷消し用3000)と付属のスポンジでゴシゴシ。
おっ!ツヤ出そう!
これは行けると確信。
3µmのコンパウンド(傷消し用3000)である程度、耐水ペーパーでついた細かな傷感を取ります。
そしたら、次へ。
次は、1μmのコンパウンド(仕上げ用7500)で光沢感を出していきます。
最後に、1μm以下のコンパウンド(超鏡面用9800)で鏡面感を出していきます。
すると、あらビックリ。
もしかすると、新品の時よりもツヤツヤなんじゃないの?というぐらい綺麗に。
左半分が、耐水ペーパーで磨いたままの状態。
右半分が、コンパウンドで研磨し終わった状態。
新品の輝きを取り戻した!
ツヤが出ている部分を写真で伝えるのが、難しくて悔しいのですが、この写真ならどうでしょう?
想像以上にピッカピカになったので、ご紹介してみました。笑
今後も傷ついたら、コンパウンドで磨いてやろうと思います!
仕上がりには大満足!
もはや、購入時よりもピッカピカの光沢が出ている気がします。